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民進党蓮舫へ産経新聞砲ですか?

https://www.youtube.com/watch?v=ciNuZRc21n4

http://www.sankei.com/premium/news/170402/prm1704020026-n1.html

2017.4.2 01:00

【水内茂幸の野党ウオッチ】

拝啓 蓮舫様 辻元清美氏の「3つの疑惑」記事の抗議ですが、何か勘違いされていませんか?

 拝啓 民進党代表、蓮舫様 

 どうしてもあなたがおっしゃられた言葉の意味がよくわかりません。報道に携わった経験をお持ちの先輩として、教えてください。

 学校法人「森友学園」(大阪市)問題をめぐり、安倍昭恵首相夫人と学園の籠池泰典氏の妻、諄子氏が交わしたメール内容を踏まえ、私は3月28日付朝刊で、辻元氏に関する「3つの疑惑」と題した署名記事を書きました。「疑惑」とは、(1)辻元氏が学園の塚本幼稚園に「侵入しかけた」のか(2)辻元氏が小学校の建設現場に「作業員を送り込み」、メディアに間違った情報を発信させたのか(3)大阪府豊中市の「野田中央公園」に関する国庫補助金支出への関与の有無について−の3項目です。

 (1)と(2)は、本文で諄子氏のメール内容を原文をいじらずに紹介しました。

 記事に対し、民進党柿沢未途役員室長は翌29日、弊社政治部長宛の抗議文を提出しました。さらに蓮舫さんは30日の記者会見で、「報道で大事なことはファクトチェック。記者であれば誰でも簡単に裏取りできる。だからこそ、多くのメディアが報道を控えた」「ガセネタであったような報道の中身」などと批判されました。

 ちなみに言えば、安住淳代表代行も29日の記者会見で、旧民主党執行部が総退陣した「偽メール事件」を引き合いに「自民党産経新聞がやろうとしていることは、意図的にまさにあのことだ」とも指摘。記事について「ネット時代の異様な報道の仕方だ」とも批判されました。

お二人は、大きな勘違いをされているのではないでしょうか。

 まず、記事で引用した諄子氏のメールは、自民党が23日に報道陣に公開したものです。同日中には、インターネット上でその全容も流れました。大前提をいえば、公党が発表したような情報をどう扱うかは、報道する側の判断だと思うのですが、間違っていますか。

 民進党役員室は24日、辻元氏に関するメール内容が「虚偽」としたうえで「メディア各位におかれては、このような誤った内容を拡散しないよう強く求めます」との見解を出されました。ただ、メディアが口をつぐんだとしても、自民党が該当部分を含めた内容を公表した事実は消えません。さらにいえば、ネットでは間違った情報も入り交じりながら、メールの内容が拡散しているのです。

 私が「諄子氏のメールにこう書いてあった」と原文を紹介し、内容を検証する端緒とすることはダメなのでしょうか。むしろ内容が「虚偽」ならば、辻元氏の名誉のためにも放置したらまずいのではないですか。

 もちろん、記事では、諄子氏のメール内容を「事実」と断定して報道してはいません。

 蓮舫さんは30日の記者会見で、野田中央公園に関する記事について「(国庫補助金を決めたのは)どの政権の時代の予算だったかというのは、記者であれば誰でも簡単に裏取りできる」と指摘しましたが、私の記事では、補助金交付が麻生太郎内閣下で平成21年度補正予算として決まったことにも触れています。

「作業員を送り込んだ」という諄子氏のメールを紹介するときにも、取材結果を踏まえ、「指摘したであろう作業員と辻元氏は面識がない」とする民進党関係者の話を加えました。御党にも私の取材に真摯(しんし)に答える幹部や議員がいます。

 「幼稚園に侵入しかけ」という部分は、辻元氏が参加した民進党の調査チームが2月21、28両日に幼稚園を訪問したことを紹介しました。このうち21日については、辻元氏は同日、大阪府庁での記者会見で「塚本幼稚園に行ってまいりました」と語っています。

 辻元氏は同日、幼稚園の近くまでいったものの、「うちは嫌われているから」として、幼稚園のチャイムを押す役割を玉木雄一郎幹事長代理にお願いしたとも聞きました。辻元氏が幼稚園の敷地内に無断で足を踏み入れなかったと思うのですが、民進党役員室が発表した「塚本幼稚園の敷地近くにも接近していません」という見解が正しいのかどうか。これは検証されるべきだと思います。

 民進党役員室から弊社への抗議文では「わずか数時間後に回答期限を設定した質問状にその日のうちに回答しなかったことをもって、辻元議員があたかも説明責任を怠ったかのような書き方をしたのは、著しく公正を欠いた報道といわざるを得ない」とも指摘されました。

 私は後輩記者を通じ、3月27日の午後1時半過ぎに、辻元事務所に3項目の質問状を出しました。その際、「午後5時まで」との期限は設けました。

 後輩によると、事務所の職員から「3つすべてを今日中に答えるのは難しい。特に補助金の件は事実確認が必要だ」との電話連絡を受けました。当方は「では今日中に答えられる部分だけでいいので回答がほしい」とお願いし、その結果、同日午後5時23分に回答が明日になる旨のファクスをいただきました。

 辻元事務所の職員の対応は実に丁寧で、感謝しています。28日付記事では、この回答を論評抜きに掲載しました。記事では、辻元氏に説明責任があることは指摘しましたが、回答が即日来ないことを批判したつもりはないのです。

 ちなみに御党の有田芳生参院議員は28日のツイッターで、「産経新聞は昨夜質問をしてきて、すぐに回答を求めました」などと書き込みました。午後1時半は「夜」でしょうか。このツイートが出る前に、有田氏から弊社に問い合わせがあったとは聞いていません。ジャーナリストとしても知られる有田氏は、蓮舫さんが大切にする「裏取り、事実確認」をせずに、間違った情報を決め付けて流したのです。

 私は29日、有田事務所に抗議文を送り、その後間違いを訂正するツイートはされたようです。ただし、私に対する直接の連絡はいまだにありません。

 私は正直にいえば、民進党のやることなすことを、バカの一つ覚えのように「ブーメラン」と斬ることに強い違和感を持つ人間です。しかし今回ばかりは、一連の動きは鮮やかすぎるほどの「ブーメラン」になってしまうと思うのです。

 国会では、昭恵氏が泰典氏に密室で100万円を寄付したのかどうかなど、籠池夫妻の発言内容の正誤が議論されています。民進党は国会審議で、証人喚問での籠池氏の発言を取り上げ、昭恵氏の主張との整合性を問うために証人喚問を求めています。

 ある民進党議員からは「偽証罪に問われる可能性のある泰典氏の証言は重く、諄子氏のメール内容を同列に扱って議論するな」とも脅されました。

 私は、もちろん諄子氏のメール内容すべてが事実とは思っていません。ただ、泰典氏の証言だって真実かどうか確定できませんよね。この証言をベースに国会質問することと、公開された諄子氏のメールを紹介し、メディアの責任で事実関係をただしていくことは、どこがどう違うのか。私は記者修行が足りないのか、よく分かりません。

 私は昨年7月に野党担当キャップとなってから、今の民進党を取材していて「息苦しさ」を感じることが多々ありました。自らへの批判には非寛容なのです。今回も、「辻元氏へのメール内容は虚偽なのだから、報じるな」と言われているように思ってしまいました。繰り返しますが、今回の記事に引用したメールは自民党が公表したもので、私は「事実だ」と断定して書いてはいません。

 旧民主党政権で、松本龍元復興相は「みなさん、いいですか、『書いたらもうその社は終わり』だから」などと発言し、その後辞任に追い込まれました。今回、そのことが脳裏をよぎりました。

 御党から抗議文を受け取った翌30日早朝、私は新潟に住む母からの電話で目を覚ましました。

 「あんた、訴えられるの?大丈夫?」

 母は同日の本紙朝刊に掲載した抗議文を読み、「法的措置も含めた対応を検討する」との一文に驚いたそうです。私は「訴えるのは相手方だからどうなるんだろうね」などと笑いながら答えましたが、「法的措置」という言葉は一般人からみれば、それだけ重いものなのです。

 もちろん、報道する側には重い責任があることは自覚しつつ、これからも事実関係の検証を続けていこうと思います。

 末筆ながら、蓮舫代表のますますのご活躍を期待しております。

                               敬具

 産経新聞政治部野党キャップ 水内茂幸

引用終わり

 人間は本当に怒ると大変静かになるものです。怒りを胸に秘め、冷静に対処するのが本当の怒りです。顔などの表面に出てくる怒りは、『怒りたい』と示しているだけです。

 今回、この産経新聞の水内氏が示したこの文章には、民進党代表に対する静かではありますが本当の怒りがでているように思います。

 それとともに、弥縫策しか採れない民進党の皆さんの対応が際立って示されています。残念ながら、人間としての格が違うというところでしょう。

 こういう権力に対峙する姿勢がほかのメディ屋から出てこないのは大変残念に思います。常日頃から、メディ屋の人々は『自分こそ権力のチェック機構だ』と一見正義を振りかざしているようですが、今回の森友学園問題をみると残念ながら意図的な動きを感じるのは私だけでしょうか。

 多くのメディ屋が辻元清美議員の森友学園に関する関与の仕方を報道しない姿を見ると、日本には権力のチェック機構が殆ど存在しないということが分かり暗澹たる気持ちになります。別に、権力のチェックは政権与党だけではありません。国民の代表とうそぶき放縦の限りを行う国会議員についてのチェックも当然あって然るべきです。しかし、産経新聞以外にこういう問題を指摘するメディアがないということは、取材力が欠けているのではないかと思わせます。

 普段から『良識の府』や『権力に敢然と立ち向かう』とか、耳に優しい言葉ばかりはき続ける、日本の各メディ屋の人々は、もうメディアとは呼べない烏合の衆になったのでしょう。記者の一人一人は高邁な精神で入社したと思います。一人でもメディアの人たるべく目指した当初の気概を取り戻してもらいたいものです。