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オヤジのうた

 3日と4日は仕事をして、4月5日。今度は帰郷である。父の具合が心配なのと、一身上の相談というか、報告というか…。とにかく、この4月の後半からは三連休は無い。土日祝の休みもそうそう無いだろう。遠方へ出向くには今しか無い。

 溝辺の空港に着くと、足湯ができていた。前は無かったよなぁ、と思いつつしばしのんびり。今回のジェットスターは1980円。成田の使用料が500円かかり、大塚〜成田、溝辺〜実家までのバス代を含めても行きは六千円もかかっていない。安くなったもんだ。

 父は歩きがおぼつかない。6〜7年前まで腕立て伏せをするくらい元気だった人がこうなってしまう。あの怖かった父がこうなってしまうことに涙が出そうだが、老いさらばえた姿をさらしてくれるというのは、親とはなんともありがたい存在だ。

 次は二年は帰ってこれないだろう。本当は父が祖父にしていたように、父と碁が打ちたかったのだが、ずっと座っているのも辛いだろう。身の周りの世話くらいにしておこう。

 家は相変わらず汚い。と、いうかまともに布団さえ敷けない。ほとんどが姉一家の荷物なのだが、昔から計画性の無い姉には振り回される。とはいえ、両親と一緒に住んでいるのだから、不肖の息子としては文句は言えない。

 甥と姪に小遣いをやるために帰ってきたという一面もある。姪の入学祝としては少ないかもしれないが…、ほかに伯父や叔父がいない以上、叔父さんらしいことをできる機会はそうそうないので。3度留年した甥にもとりあえずは。俺はキャンパスというものがよくわからないので、まあ楽しんでもらいたい。とはいえ、勉強もしてくれよ。家は貧乏なんだから。

 クニでの友達は全て社会に出てからの友達だ。学友とはあまり会いたくないと思っているうちに縁が切れてしまった。落ちこぼれとはいえ、県で一番古い高校の出。いろいろ言われるのは慣れたが、やはり辛い。社会に出てからの友達は、仕事ぶりを含めて俺を見てくれる。それがありがたい。

 今回もてげてげクラブの古参メンバーとどんぐり横丁の茶暮里で飲む。まだ俺を必要としてくれる人たちがここにもいる。十分に満足だ。

 父とは今生の別れになるかもしれない。期待に沿えなかった不肖の息子としては、この齢でまた転職の報告をするというのは辛かったが、見込まれたことを喜んでくれたことを良しとしよう。